Satoshi Masuda/増田哲士/陶のうつわ
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「つち」のこと


「つち」 とは、粘土のこと。
なぜだかわかりませんが、やきものをはじめてからそう呼んでいます。
今となっては、「ねんど」、と呼ぶのに抵抗さえ感じます。
別にどちらでもいいことですが、「つち」 と呼ぶ方が心地よいのです。
「つち」には「ねんど」より広がりを感じるからかも知れません。


陶芸家の中には、子供の頃のドロンコ遊びの感触が忘れられない
という方がおられます。
さて自分はというと、ドロンコ遊び・・・苦手でした。
手がザリザリしたり、乾いてきたらカピカピするのが嫌で嫌で・・・
それに、服が汚れるのも嫌・・・
工作の課題が、「ねんど」の日はとてもブルーでした。
そんな子供が、今や「ドロンコの日々」ですから、人生わかりません。
(まあ、今でもカピカピはちょっと嫌ですが・・・)


土練りのときのひんやりとした感触
ロクロを挽いたときの手のひらを押しかえす力
挽きあがったときのしっとりとした張り
削るときスルスルとリボンのように指の間を滑り落ちる様
そのどれもが心地よく、魅力的です。
そしてそのどれもが、「つち」だからこそ感じられるのだと思います。

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