Satoshi Masuda/増田哲士/陶のうつわ
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「しのぎ」のこと

この数年、「しのぎ」という技法で作品を作っています。
ロクロで成型した後、少し乾燥させてから「カンナ」という道具で彫ります。
一本一本、カンナで彫っているといつまでも彫っていたいような気分になります。
(今は彫るのが楽しくて、ついやりすぎてしまうこともありますが・・・)

作る時、はじめからこうやって彫ると決めてロクロに向かうよりも、
まず自由に形を作ってからあとで彫り方を考えるほうが不思議としっくりなじみます。
立体となったその形をじっと見つめていると、「こうしてください〜」と話しかけてくるのです。
そんな時にできたものは、迷いのない力強さを持っています。
逆に、無理やり予定通り作業を進めた時は、焼き上がってガッカリすることが多いようです。

確かに頭の中でイメージを作りあげて、その通りに作るのもひとつの技術です。
けれども、その時その時のひらめきを大切に作る方が、今の自分には合っているように思います。

これからのテーマは、一つ一つの作品の「一体感」をどうやってだしていくか、ということです。
釉薬とフォルムを融合させること、そしてそこに空気を感じるような、静かに存在感を放つもの。
そんなものが作れたらと思います。


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